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PoWからPoSへ!イーサリアム「The Merge」完全ガイド

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こんにちは!Web3.0歴4年の専門ブロガー (@web3guide_jp)です!

  • 「PoW (プルーフ・オブ・ワーク)」、「PoS (プルーフ・オブ・ステーク)」って何?
  • イーサリアムの「The Merge (ザ・マージ)」について知りたい
  • 「PoW」から「PoS」へ変わるとどうなるの?

という悩みを解決する記事を書きました

「The Merge」って言われても、専門用語で難しく説明されていてよくわからないですよね・・・

自分も最初は全然わからず、1つ1つ用語の意味や仕組みをググってました

そんな方に向けて、この記事では、

Web3.0ガイド
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「PoWとPoSの比較」、「The Mergeとは何か」、「The Merge後の未来」を図解を使いながら、専門知識がない人にもわかりやすく徹底解説します!
この記事を読むことで
  • 「PoW」と「PoS」が何かわかり、関連した技術をスムーズに理解できるようになります
  • 「The Merge」を理解でき、自分がThe Mergeに向けて何をすればよいかわかります
  • 「The Merge」後の未来がわかり、イーサリアムの可能性を判断したり、どのようにイーサリアムを活用するか考えれるようになります

【比較】PoWとPoS

取引記録の検証・承認に関わる約束事 (ルール)

「PoW (プルーフ・オブ・ワーク)」も「PoS (プルーフ・オブ・ステイク)」も取引記録の検証・承認に関わる約束事 (ルール)と考えてください

この約束事を専門用語でコンセンサスアルゴリズムといいます

ブロックチェーンは特定の企業・個人ではなく、みんなで取引記録を管理します

だから、みんなで合意を取るルールを決めておかないと、収集がつかなくなってしまうのです

ブロックチェーンについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください

PoWとPoSの違い

「PoW」と「PoS」の違いを理解するには、レースを思い浮かべてください!

PoWとPoSの比較
  • PoW:レース参加者みんなで競争し、1位になった人が取引記録を検証・承認する
  • PoS:レースへ参加するチャンスを得るために仮想通貨を預け、預けた人の中から、取引記録の検証・承認者がランダムに選ばれる

PoWの特徴

PoWの特徴は次の通り

  • ブロックチェーン上で機能するルールです
  • ある取引で使用した仮想通貨を別の取引でも使用する不正を防ぐために開発された (= 二重支払い防止)
  • ビットコイン・イーサリアムで採用されている
  • 競争には、高性能なコンピュータとそれを動かす莫大な電力が必要です
  • 検証・承認をした人には報酬として仮想通貨をもらえる

二重支払いの例:

Aさんは1BTC (ビットコイン)しかもっていないのに、Bさんに1BTCを払い、Cさんにも1BTCを払ってしまうこと

日本円のように手で触れることができる通貨なら二重支払いは起きません

しかし、仮想通貨は目に見えないデジタル通貨なので、この様なことが発生してしまう恐れがあるのです

PoWの仕組み

ブロックチェーン上でPoWがどのように機能しているのかみてみましょう!

ブロックチェーンの仕組み

レースで1位になった人は、承認待ちの取引記録で一杯になったブロックを検証・承認します

この承認作業を「マイニング」といい、承認作業を行う人を「マイナー」と呼びます

マイニングは「当てずっぽう」と考えてください!

未承認のブロックを承認し、承認済のブロックに追加するには、パスワードを見つけなければなりません

そのパスワードを当てようとひたすら頑張っているんです

パスワードは推測できないので、宝くじの様に運に頼るしかありません

ブロックをつなぐパスワードを見つける作業を「ハッシュ機能」と言います

この機能はブロックチェーン上の取引記録が改ざんされるのを防ぐ重要な役割を果たしているのです

詳しくはこちらの記事で解説しています

PoSの特徴・仕組み

PoSの特徴と仕組みは次の通り

  • イーサリアムで採用される予定
  • PoWのように競争せず、取引記録の検証・承認者が決まる
  • 取引記録の検証・承認するチャンスを獲得したい場合、ETHを担保として預けなければならない
  • 取引記録を検証・承認する人はランダムに選ばれる
  • 取引記録を検証・承認した人には報酬が与えられる
  • 取引記録の検証・承認ができかった場合、担保として預けたETHは没収される

PoW 課題

PoW 課題
  • 環境に悪い
  • 51%攻撃のリスクがある
  • 取引記録の処理に時間がかかる
  • 不正に対してペナルティーがない

環境に悪い

PoWは環境に悪いのです

PoWで行われるパスワードを見つける作業は、とても難しい計算を解くこと

だから、計算を解くために超高性能なコンピュータを何台も動かさないといけない

そのコンピュータを動かすのに大量の電力を消費し、環境に悪影響を与えているのです

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その消費電力は一国の年間消費電力を上回るとも言われているんだよ!

51%攻撃のリスクがある

51%攻撃とは

ハッカーがネットワークの50%より大きい割合を支配し、取引記録を不正に改ざんしたりする行為

小さなネットワークであればあるほど、50%より大きい割合を支配するのが楽になります

逆に、ビットコインのような巨大ネットワークでは、51%攻撃をするのが困難です

取引記録の処理に時間がかかる

1ブロックを処理するのに、およそ10分かかります

ブロックに入れられる取引記録の量には限界があります

取引が活発になり処理が大変になると、10分以上時間がかかったり、仮想通貨を送金する際の手数料が高くなってしまうのです

不正に対してペナルティーがない

不正に対してペナルティがないのも課題です

不正防止の機能があるとはいえ、ペナルティーがないと、不正を犯そうとする人が必ず現れます

万引きしても捕まらなかったら、お金を出して物を買おうとしませんよね・・

PoSのメリット

PoSのメリット
  • 環境に優しい
  • 51%攻撃のリスクが非常に低い
  • 取引記録を含んだブロックの生成時間が安定する

環境に優しい

PoSはPoWより環境に優しい

具体的には、PoWで使う電力の99.5%を削減できると言われています

理由は、1台のコンピュータが動いて、取引記録の検証・承認をするから

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PoWのように、高性能なコンピュータを動かす莫大な電力は必要ありません!

51%攻撃のリスクが非常に低い

PoSは51%攻撃のリスクが非常に低い

その理由は次の2つ

  • ハッカーが検証・承認者になれるとは限らない
  • 51%攻撃に成功してもハッカーにメリットがない
ハッカーが検証・承認者になれるとは限らない

取引記録の検証・承認者はランダムに選ばれるためです

51%攻撃をしたくても、検証・承認者に選ばれなければ意味がありません

51%攻撃に成功してもハッカーにメリットがない

PoSは検証・承認者になる際、担保としてETHを預けるんでしたね

51%攻撃を成功させるには、ネットワークの50%より大きい割合を支配する必要があります

つまり、50%以上の担保を預ける上に、不正が見つかったら担保は没収です

頑張って不正をしても、担保として預けた仮想通貨を失っては意味がありません

また、不正が見つかると、そのネットワークに預けられた仮想通貨は信用できなくなります

そうなると、仮想通貨の価値が下がり、価値の低い通貨をもらう羽目になってしまうのです

取引記録を含んだブロックの生成時間が安定する

PoSでは、取引記録を含んだブロックの生成時間が安定します (12秒)

一方、PoWではブロックの生成時間は一定ではありません

競争で1位になった人が取引記録の検証・承認 (ブロック生成)を行うため、1位を取る時間はレースごとに違うからです

The Merge (ザ・マージ)とは

「PoW」から「PoS」へのルール変更

The Merge (ザ・マージ)とは

「PoW」から「PoS」へのルール変更 (2022年9月15日予定)

イーサリアムの性能を向上させること

では、どのようにルールが変更されるのでしょうか

それは、

「PoW」と「PoS」2つのブロックチェーンが合体して実現します

上記の図でわかる通り、イーサリアムは今でもPoSの性質をもっています(=ビーコンチェーン)

しかし、PoWのイーサリアムと平行に走っており、完全に一緒になっていません

言い換えると、2つのブロックチェーンが別々の役割を担っています

  • PoWのイーサリアム:取引の実行、スマートコントラクトなど
  • PoSのイーサリアム:担保として預けるETHの管理、取引記録の検証・承認者の選択など

The Mergeが行われることで、平行に走っていた2つのチェーンが1本になるのです

イーサリアム (PoW)が抱える課題解決

イーサリアム (PoW)が抱える課題とは

ネットワークの容量が拡大できず、取引記録の処理が遅れ、手数料が高くなる

具体的には、

ブロックチェーンのトリレンマ

しかし、ネットワークの容量拡大という課題を解決しようとすると、

ブロックチェーンのトリレンマ」にぶつかります

ブロックチェーンのトリレンマとは

下記3つバランスを取るのが困難という考え方

  • 安全性
  • ネットワークの容量拡大
  • 特定の企業・個人に支配されない

ここからは、3つの要素について簡単に触れ、その後「なぜバランスを取るのが難しいのか」を解説します

安全性
  • ハッキングされにくい
  • ハッカーによって、ネットワークの50%より大きい割合を支配され、取引記録を改ざんされない
  • ネットワークに参加する人 (パソコン)が多いほど、安全性は高まる
ネットワークの容量拡大
  • ネットワークの利用が増えても、取引処理スピード・処理量が高まる
特定の企業・個人に支配されない
  • 国・銀行・特定の個人がお金の流れやサービスの利用・サーバー管理している状態をなくす
  • 世界中の個人 (ネットワークに接続したパソコン)がお互いに取引を監視し合い、正しい取引が行われるようにする
3つの要素の関係
  • 「安全性」と「特定の企業・個人に支配されない」は親友
  • 「ネットワークの容量拡大」が「安全性」へのリスクになる
  • 「ネットワークの容量拡大」をしないと、ネットワークの利用が増えるにつれ、取引スピードが遅れ、処理できる取引の数が少なくなる

ブロックチェーンは、特定の企業・個人に支配されていません

代わりにネットワークに参加する世界中の人たちがお互いに取引を監視しあっています(=P2Pネットワーク)

P2Pネットワーク

ブロックチェーン上の取引はネットワークに参加する過半数以上の人が正しいと判断することで、安全性を保証しているのです

だから、そのネットワークに参加する人が増えれば増えるほど、検証する人が増え、ごく少数の人の意見が反映され難くなります

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つまり、安全性が増すんだ!

ただ、世界中に広がったネットワークを維持するため、処理する情報がどうしても多くなってしまうのです

そうすると、ネットワークが混雑し、取引処理が遅れます

ネットワークの動きをスムーズにするには、ネットワークの広がりを制限すればいい

でも、そうするとハッカーの攻撃を受けやすくなり安全性が保証できないんです

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「ネットワークの容量拡大」を実現しようとすると、「安全性」を犠牲にしなきゃいけないんだ!

かと言って、ネットワークの容量拡大をしないわけにもいきません

今のままの容量だと、イーサリアムの利用が増えたとき、下記の現象が起きます

  • 取引スピードが遅れる
  • 一定時間に処理できる取引の数が少なくなる

道路の交通量が増えているのに、新しい道路を建設しないと、渋滞がどんどん酷くなりますよね

The Mergeに向けてやるべきこと

ETHの使用・所有者は、何もしなくて大丈夫

取引記録の履歴はPoSへルール変更後もそのままです

ウォレット (仮想通貨の財布みたいなもの)に入れた仮想通貨に、「The Merge」後もアクセスできます

詐欺に注意しましょう

「The Merge」への移行期にETHをどこかに送るよう誘導してくる人がいます

絶対に送ったりしてはいけません

The Merge後 (PoSへ変更後)の未来

エネルギー消費量が99.95%削減される

エネルギー消費量が99.95%削減され、環境に優しい

なぜなら、PoSはPoWに比べて取引記録の検証・承認に使うコンピュータの数 (電力)が圧倒的に少ないから

PoWとPoSの比較

上の図のように、PoWは取引記録を検証・承認できる権利を得るために、多くの人が競争します

競争に勝つためには、複数の高性能なパソコンを同時に動かす莫大な電力が必要です

だから、環境によくないのです

一方、PoSでは、1人が予め選ばれてレースに参加します

競争せず1台のコンピュータしか動かないので、電力消費を抑えられ、環境に優しいのです

イーサリアムの機能はさらに向上していく

The Merge後もイーサリアムの機能はさらに向上していきます

イーサリアムの機能向上は大きく分けて4段階

The Mergeでフェーズ1が終わります

1つ注意なのが、The Merge後でも、ネットワークの処理速度はほぼ変化なし (平均1,2秒向上するだけ)ということ

The Mergeは、ネットワークの容量拡大に向けた基盤を作ったイメージ

ネットワークの容量拡大による処理スピードの向上は、フェーズ1.5「シャーディング」で実現することになっています

「シャーディング」とは
シャーディングとは

ブロックチェーンを64個に分割し、1個のブロックチェーンに掛かる負荷を分散させる技術

目的は「ネットワークの容量拡大」という課題の解決

シャーディングは、車のレーンによく例えられます

1レーンしかないと、走る車が増えるほど、渋滞してしまいますよね

イーサリアムは今まさにこの状態です

その解決策として、レーンを分割するのが「シャーディング」です

レーンが増えることで、車がそれぞれのレーンを走れ、渋滞が解消されます

シャーディングの仕組み

シャーディングによって、

  • ブロックを検証する人は、割り当てられたブロックのみ検証すればよいため、負担が少ない
  • 検証する人はランダムに選ばれるため、一部の人がネットワークの過半数を支配し、不正を行うリスクはない (PoSの性質)

元々、「シャーディング」は「The Merge」の前に予定されていました

しかし、「PoWからPoSへのルール変更」を優先しなければならなくなり、「The Merge」の後になったのです

【注意】The Mergeに関する8つの誤解

The Mergeに関する8つの誤解
  • イーサリアムのネットワークに参加するには32ETH(イーサ)必要
  • イーサリアム利用手数料が安くなる
  • The Merge後に取引スピードが著しく向上する
  • The Merge後に担保として預けたETHを取り出せる
  • Shanghai upgradeまでブロックの検証者はETHの報酬をもらえない
  • 預けたETHを取り出せるようになると、預けていた人は一斉に抜けていく
  • The Merge後、担保として預けたETHの年間収益率(%)は3倍になる
  • The Mergeによりブロックチェーンが停止する

イーサリアムのネットワークに参加するには32ETH(イーサ)必要

無料で参加できます

ブロックを検証・承認する権利をほしいなら、32ETHを担保として預けなければなりません

イーサリアム利用手数料が安くなる

安くなりません

なぜなら、The MergeはPoWからPoSへ約束事が変更されるだけで、ネットワークの容量は大きくならないからです

ネットワークが混雑することで手数料が高くなるため、手数料を下げるには、その混雑を解消しなければなりません

The Merge後に取引スピードが著しく向上する

わずかな変化はありますが、取引スピードはThe Merge前とほぼ同じです

The Merge後に担保として預けたETHを取り出せる

取り出せません

The Mergeの後に予定されている「Shanghai upgrade」により、担保として預けたETHが取り出せるようになります

Shanghai upgradeまでブロックの検証者はETHの報酬を受け取れない

ブロックを検証したことによる報酬は「Shanghai upgrade」を待たずして受け取れます

預けたETHを取り出せるようになると、預けていた人は一斉に抜けていく

一斉ではありません

安全上の理由から、6.4分にわずか6人しか抜けることができないのです

また、このような制限は、担保として預けてあるETHの金額によって変わります

The Merge後、担保として預けたETHの年間収益率(%)は3倍になる

最新の予測では、The Merge後、担保として預けたETHの年間収益率 (%)は2倍 (50%)です

The Mergeによりブロックチェーンが停止する

ブロックチェーンは停止せずPoSへのルール変更が行われます

【まとめ】PoWからPoS イーサリアムのルール変更

ここまでの内容を振り返りましょう!

  • 「PoW」と「PoS」は取引記録の検証・承認に関わる約束事 (ルール)
  • 「The Merge」では、「PoW」から「PoS」へルールが変更される
  • ルール変更の理由は、「PoW」の課題を解決するため
  • ルール変更によって、環境面・安全面・ブロックの生成時間が向上する
  • 「The Merge」に向けて、特別なにかする必要はない
  • ネットワークの容量拡大は「シャーディング」で実現される予定
  • 今後もイーサリアムの性能は向上していく

イーサリアムの性能向上とともに、ETH (イーサ)の価値も高まると考えられます

あの時買っておけばよかった」と後悔しないように、今から少しづづ買っておきましょう

ETHを買うなら、GMOコインがおすすめ

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GMOコインの口座開設方法はこちらの記事でわかりやすく解説しています

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【初心者向け】GMOコインでETH (イーサ)を購入する方法